妊娠初期にあたる4ヶ月までは、心配も多い時期です。心配されるのが、流産と切迫流産でしょう。
流産とは妊娠22週未満に子宮内で赤ちゃんが育たずに、妊娠が中断することをいいます。
全妊娠の10〜15%に起こり、妊娠12週未満では原因がわからないこともあります。
流産してしまったら、次の妊娠の妨げにならないよう、手術などで胎児や胎盤などを子宮から完全に取り出します。
その後は性生活を開始します。
完全に妊娠が中断してしまう流産に対し、切迫流産は、出血やおなかの張りなど、流産の兆候はあるものの、妊娠は継続している状態をいいます。
流産の兆候が治まれば、その後の赤ちゃんの成長に影響はほとんどありません。
自覚症状は、下腹部の痛みや張り、だらだらと続く少量の出血などがありますが、超音波検査で心拍を確認するなどしないと、正確なことはわかりません。
止血剤や子宮収縮抑制剤を処方される場合もありますが、まず第一は症状が治まるように安静にします。
このほかに妊娠初期で気になるトラブルが、子宮外妊娠です。
受精卵が卵巣など、子宮ではないところに着床してしまうことです。
超音波検査で胎嚢が確認できない場合は、子宮外妊娠の可能性があります。
卵管に着床した場合、自然に流産することもありますが、妊娠8〜9週になるまで放っておくと、胎児がその場所では成長しきれなくなって卵管破裂を起こすこともあります。
妊娠反応が出たら、すぐに産婦人科で診察を受けることが大切です。
妊娠4ヶ月に入ると、つわりもひと段落してくる人も多いです。基礎体温も下がって低温期に入るので、眠気や妊娠生活を楽しむ余裕も出てくる頃です。
つわりの程度には個人差があるので、もう少し長引く人もいます。
子宮は子供の頭くらいの大きさなので、外からもおなかのふくらみがわかるようになります。
妊娠する前に着ていたスカートやジーンズがきつく感じるようになる人もいるでしょう。
胎盤が完成し、流産の可能性が低くなります。
つわりが終わって食事にも気を配れるようになったら、カロリーコントロールとため、考えて献立を立てるようにしましょう。
月経の影響で貧血ぎみですが、妊娠すると血液の量が増えて水っぽくなるため、鉄が不足してさらに貧血がひどくなります。
貧血がひどくなると体力が低下したり、出産時の出血が多くなったり、産後の子宮の回復が遅れるなどの心配がありますので、積極的に鉄分の多い食品を摂るようにしましょう。
ママが貧血でも赤ちゃんにはほとんど影響はありません。
赤ちゃんは血液を作るために、優先的に鉄分を摂取しているからです。
鉄分補給だけでは貧血が改善しないときは、お医者さんが鉄剤を処方してくれます。
妊娠4ヶ月頃の赤ちゃんは、頭からおしりまでの長さが体重は100gにまで成長しています。手足が識別でき、小さいながらも人間の形をしていて、本当にかわいらしく感じます。
この頃の妊婦健診は基本的に4週間に受診して超音波写真を見るたびに成長している赤ちゃんの姿を見たくて、はやく受診予定日が来ないかな、と待ち遠しく感じるママも多いと思います。
2ヶ月前にはチューブ状だった脳も急成長をとげ、大脳、小脳などが形成されます。
妊娠15週頃までには胎盤が完成し、赤ちゃんは発達、成長をするために、へその緒を通して栄養を摂取し、老廃物や二酸化炭素をママへ返すようになります。
胎盤はこのほかホルモンを分泌して成長を助けることもします。
胎盤と赤ちゃんを結びつけるへその緒は、妊娠後期には50cmほどの長さになります。
この頃の赤ちゃんは骨格もほぼ完成し、手足に筋肉がついてくるので、足を曲げたり伸ばしたり、羊水の中で回転するなど、動きが活発になります。
皮膚も少し不透明に変化し、厚みが増してきます。
おっぱいを飲む練習を、この頃からしているんですね。
羊水を飲んでおしっことして排泄するようになります。
妊娠5ヶ月は中期にあたり、胎盤も完成して、いわゆる「安定期」に入ります。子宮は大人の頭くらいの大きさになり、ママはおなかの妊婦さん体型になってきます。
この頃から妊婦健診で、大きさを調べるために子宮底長と腹囲を測り始めます。
子宮底長は、仰向けの姿勢で、恥骨の上から子宮底(子宮の一番上の部分)までの長さをメジャーで測ります。
おなかの一番大きいところにメジャーをまわし、おなかまわりの長さを測ります。
18週頃から胎動(おなかの赤ちゃんの動き)を感じ始める人も出てきます。
早く、16週頃から胎動を感じる人がいます。
胎動の感じ方には個人差があり、おなかの中で空気の泡がポコポコと動く感じ、だとか、おなかの中を感じなど、いろいろです。
超音波映像で赤ちゃんの元気な様子が確認できれば、胎動を感じるのがゆっくりであっても心配することはありません。
この頃はおなかだけでなく乳房も大きくなり、ウエスト辺りにも皮下脂肪がついて、全体的にふっくらとしてきます。
バストやおなかをやさしく、それでいてしっかりとサポートしてくれるものを選びましょう。
妊娠初期のいろいろな不安やつわりにつらい時期を過ごしてママも、5ヶ月になると落ち着いてマタニティーライフを送れるようになります。おなかの中の赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しめるようになりつつあります。
この頃の赤ちゃんの頭は鶏卵大、つまり、妊娠する前のママの子宮ほどの大きさになります。
骨格と筋肉も発達し、赤ちゃんは羊水の中で活発に動けるようになります。
動きにバラエティが出てきます。
その動きをおなかの中で感じ始めるママも出てきます。
胎動を感じるときが、妊娠して一番しあわせを感じるときだというママもいます。
赤ちゃんの皮膚の色はだんだんと赤みを帯び、体型も、少しふっくらしてきます。
産毛も全身に手足には爪が生えてきます。
爪が完成するのは8ヶ月頃です。
赤ちゃんに話しかけてあげてください。
パパとママのけんかの声も聞こえてしましますから、夫婦仲良く過ごしましょう。
子宮の中で、赤ちゃんは羊水に浮かぶような格好をしています。
赤ちゃんは羊水を飲んでおしっこを羊水に排出していますが、羊水は赤ちゃんを衝撃から守るクッションの役目も担っています。
妊娠がわかったその日から数ヶ月にわたって耐えてきたつわりのつらさ。吐き気など、なった本人しかわからないそのつらさが、楽になってくるのが妊娠5〜6ヶ月頃です。
反面、これからのために食生活に気を付けないといけない時期なのです。
おなかに赤ちゃんがいるからといって、妊娠前の2倍の量を食べる必要はありません。
出産トラブルをさけるためにカロリーや塩分を控えるべきです。
できれば避けたいものに次のようなものがあります。
●カフェイン…血管を収縮させるため、赤ちゃんへの酸素や栄養の供給に支障が考えられます。
コーヒーを1日に1杯飲む程度ならそう影響はありませんが、飲み物はほうじ茶や麦茶にするのがベターです。
●一部の魚…メカジキやキンメダイは水銀の蓄積が多いため、週2回程度までにしたほうがよいです。
●添加物や農薬…妊娠していなくてもそうですが、できるだけ含まれていない食品を選びたいものです。
●アレルゲン食材…同じ食材や食品ばかりを毎日大量に食べていると、アレルギー体質になる可能性があります。
バランスよくいろいろな食材を摂りましょう。
積極的に摂りたい栄養素には次のようなものがあります。
●葉酸…妊婦向けに葉酸のサプリメントが市販されているくらい、葉酸は赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素です。
特に妊娠初期の赤ちゃんには不可欠です。
海藻や緑黄色野菜、レバーなどを積極的にメニューに加えたいものです。
●ビタミンB群…不足すると疲れやすくなったり肥満に拍車がかかったりします。
互いに相乗効果があるので、B群全体の摂取を心がけてください。
発芽玄米、魚、レバー、豚肉、納豆などに多く含まれます。
●鉄…ママの貧血予防と赤ちゃんの成長に必要で、妊娠前の3倍必要になります。
アサリ、ひじき、納豆、小松菜。そら豆などに含まれます。
●ヨウ素…海藻類や魚介類に含まれ、たんぱく質や脂肪の代謝をよくする栄養素です。
妊娠がわかった時には見た目にもまったくわからなかった体型が、たった数ヶ月ですっかり妊婦さんの姿になってきます。
妊娠6ヶ月になると、子宮は大人の頭よりひと回り大きくなり、子宮底もおへその辺りまで達します。
子宮を支えるため、ママの体は反り返った姿勢になります。
血行をよくすることが大切です。
妊娠すると乳腺葉(乳腺)が発達し、脂肪がついて乳房が大きくなります。
母乳が本格的に分泌するのは産後ですが、準備は妊娠中から始まっているのです。
この頃は、母乳を作るホルモンであるプロラクチンが分泌されるので、乳頭から乳汁がにじみ出てくる人もいます。
妊娠中に、パパとママ二人の思い出作りに旅行をするなら、体調が安定している中期のうちがよいでしょう。
近場がおすすめです。
連絡先、生理用ナプキン、動きやすい服装、はきなれた靴、の準備をお忘れなく。
両親学級についてはパパも参加できますので、受講し、妊娠や出産の正しい知識、新生児のお世話などを夫婦一緒に学んでほしいと思います。
妊娠6ヶ月になると、大きくせり出したママのおなかからもわかるように、赤ちゃんは大きくなり、妊娠23週頃には30cm、体重約650gにまで成長しています。超音波の画面にも全身が写らなくなります。
頭と手のアップを見ることができたり、手とか指の形まで見ることができるようになります。
この頃の赤ちゃんは子宮の壁を蹴ったり、両足のつま先をくっつけたり、羊水の中で活発に動き回ります。
赤ちゃんがまだ小さく、元気に動いていてもママには気付きにくかったのですが、妊娠20週頃からは動きが力強くダイナミックになり、感じる胎動も強くなってきます。
この頃はまだ赤ちゃんの位置が定まっていないので、健診時に逆子になっていることもありますが、多くは頭位に戻ります。
口の中には、乳歯となって生えてくる部分が形作られます。
聴覚、味覚、嗅覚などの感覚が発達します。
手のしわや指紋のもとに隆起も盛り上がってきます。
羊水を飲んでおしっこをしますが、胎児のおしっこは水のようできれいです。
卵巣や精巣が発達し、下垂体などからのホルモン分泌も盛んになり、外性器の形もはっきりとしてきます。
妊娠したとき、すでに赤ちゃんの性別は決まっているのですが、この頃になってやっと超音波映像で確認できるようになります。
超音波映像により性別を知ることができても、その結果が100%確実とはいえません。
赤ちゃんの性別を知りたいママにとっては、健診までのお楽しみ、ですね。
妊娠に気付いてからおよそ半年が経ち、妊娠中期も最期の月になります。子宮はおへその上まで大きくなり、子宮底も23〜26cmほどになるので、下腹部だけでなくウエストまわりも重く感じるようになります。
赤ちゃんがおなかを蹴ったり、ぐるんと回転する動きなど、頻繁に感じるようになります。
この頃には、おなかの外から触っても胎動がわかるくらい強くなります。
おなかをなでで、たくさん話しかけてあげてくださいね。
静脈瘤もそのひとつで、ふくらはぎや外陰部などの血管がこぶのようにふくらみます。
おなかやバストの皮膚が引き伸ばされることで、妊娠線が現れることもあります。
静脈瘤や妊娠線は、見た目が気になりますが、妊娠にともなう生理的な変化ですので、お産が終われば、ほとんど気にならない程度に改善されます。
便秘や立ちくらみ、足のむくみなどがひどくなったり、仰向けに寝るのが苦しくなってきます。
仰向けに寝るのが苦しいときは、体の左側を下にして、シムスの体位をとりましょう。
この頃から、おなかの張りを感じる人も増えてきます。
おなかの張りは子宮の収縮です。
張りなら心配いりませんが、安静にしても張りが続くときは、お医者さんに診てもらってください。
妊娠すると、赤ちゃんをおなかの中で育てるしあわせ感でいっぱいになる反面、さまざまな不快な症状も出てきます。
妊娠初期に悩まされたつわりが治まる中期頃には、また別のマイナートラブルがやってきます。
次に、その症状をいくつか挙げてみます。
●妊娠線…妊娠が進んでくるとおなかや乳房、太ももなどに赤色っぽいみみず腫れのような腺が出ます。
妊娠線は妊婦の70〜80%に見られ、お産が終われば線は白っぽくなり目立たなくなります。
急激な体重増加による脂肪の増加や、皮膚の乾燥などでできやすくなりますので、体重管理や皮膚の保湿で多少防ぐことはできます。
●体毛が濃くなる…妊娠により分泌量が増えたホルモンの影響で体毛が濃くなることがありますが、お産が終われば元に戻ります。
また、髪の毛がパサつく、抜け毛が目立つ、などの毛に関するトラブルも起こりやすくなります。
●皮膚のかゆみ…ホルモン分泌の変化により、肌が敏感になり、かゆみを感じる人が多くなります。
我慢できないときはお医者さんに相談しましょう。
●頭痛・肩こり…大きくなった子宮のせいで血行や姿勢が悪くなることや、出産への不安などから頭痛や肩こりがひどくなるママもいます。
適度な運動や入浴で血行をよくし、ストレスを解消すると、痛みがやわらぎます。
●しみ・そばかす…ホルモンバランスの変化で、しみやそばかすができやすくなる人もいます。
帽子や日焼け止めで、普段から日焼け防止に心がけましょう。
●めまい・立ちくらみ…大きくなった子宮に圧迫されて血行が悪くなり、急に立ち上がったときに脳に流れる血液が一時的に不足し、めまいや立ちくらみを感じることがあります。
ゆっくりペースで動くことが大切です。
Page Top↑